今日は国税専門官についてお話します。
国税専門官の仕事内容は?
国税専門官といえば税務署の職員のイメージがあるでしょう。
もちろん確定申告の時期になると、税務署で事務や納税の相談等しますがこれは主な仕事ではありません。
主な仕事は税務調査です。
税務調査とは脱税者や過少申告した納税者に追加徴税をさせます。
税務調査で追加徴税が決まれば本来納めるべき税金より多く納めなければなりません。
また、国税専門官は税務調査でいくら取れるかで出世が決まると言われています。。
国税専門官も生活を賭けて税務調査をするので必死です。
結構仕事はコミュニケーションが必要なようです。
また税を扱う性質上転勤は多いです。
ただし、国税専門官は23年勤続すれば、税理士になれるメリットがあります。
また10年勤続でも税法3科目は免除されます。
こちらの記事で詳しく解説したのでご覧ください。
国税専門官の種類
国税専門官は3種類に分かれます。
国税調査官と国税徴収官と国税査察官です。
これは入庁後に希望は聞いて貰えるようです。
国税調査官
国税調査官は直接納税者の会社等に訪問して税務調査します。
国税徴収官
国税徴収官は税金の未払いの方に催促や滞納処分します。
国税査察官
これはマルサです。
国税調査官と若干似ていますが、こっちの方が規模が大きいです。
裁判所から許可状を得て大々的に強制捜査をします。
マルサはかなり悪質な脱税者にします。
検察官への告発を目的とし、懲役や罰金など刑罰を科すことを目的としています。
こういう悪質な脱税者ってトイレやカツラの中に現金を隠しているので探し当てます。(映画の見過ぎかもしれないw)
税務署の事務は?
ここまで振り返って「誰が税務署の事務やってんねん」って思った方いらっしゃるでしょう。
これは主に高卒相当の「税務職員」がやっています。
あと、2月など確定申告の時期で超忙しい時は短期でバイトやパート雇っています。
indeedとか求人サイトでも12月から1月によく募集見かけます。
興味のある方は、特に大学生の方は春休みと被っているので応募してみるといいかもしれませんね。
試験内容
国税専門官になるためには公務員試験を受けなければなりません。
教養試験と専門試験と専門記述を受けなければなりません。
そして試験合格者は人事院面接を受けます。
教養試験
- 数的推理5問
- 判断推理4問
- 空間把握4問
- 資料解釈3問
- 文章理解11問
- 社会科学4問
- 時事3問
- 人文科学4問
- 自然科学4問
となっており、全問必答です。
専門試験
必答
- 民法6問
- 商法2問
- 会計学8問
他の公務員試験ではない会計学が必修となっています。
選択24問(4分野選択)
- 憲法・行政法
- 経済学
- 財政学
- 政治学・社会学
- 英語
- 商業英語
- 情報数学
- 情報工学
選択科目に理系科目があることから理系の人材も欲しいことが伺えます。
勉強方法についてはこちらをご覧ください。
専門記述
これらの中から1科目選択です。
- 憲法
- 民法
- 社会学
- 経済学
- 会計学
経済学部出身であれば経済学、法学部出身であれば憲法をほとんど人は選択します。
勉強方法はこちらをご覧ください。
人事院面接
人事院面接は圧迫面接である可能性が高いようです。
国税専門官という精神力とコミュニケーション能力が必要な職業上仕方ないでしょう。
採用後は?
ざっくり言うと研修があります。
税務大学校で3カ月間専門官基礎研修を受けます。
また実務をしながら研修の繰り返しです。
カリキュラムはしっかりとしています。
難易度は?
難易度は国家専門職の中では比較的受かりやすいです。
ちなみに、国家専門職は基本的に同じ日程なのでどれか1つしか基本的に受験できません。
多くの方は国税専門官・財務専門官・労働基準監督官の中から選択します。
もし合格だけが目標ならば国税専門官の方が合格しやすいです。
もちろん国家総合職を受けるガチプロのみなさんも国税専門官を併願します。
ただ国税専門官はこれらの中で一番倍率が低く受かりやすです。
合格しても蹴る方が多いです。
実際専門試験の会計学を捨てても受かる方はそこそこいるようです。
また、その他の専門職についてもよかったらご覧ください。
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