以前manaveeというサービスがありました。
しかし、2017年3月31日をもって終わってしまいました。
manaveeというサービスとは何だったんでしょう。
活動内容
「地理的・経済的な教育格差の是正」が目標。
代表は東大出身の花房孟胤氏です。
NPO法人manavee代表理事として務めました。
こちらの動画は凄く熱弁されているので、是非見ていただきたいです。
YouTubeで無料の動画授業を提供していました。
主な活動スタッフは大学生であり、全国30大学、300人近い学生らが協力していました。
講師らは1円もお金をもらわずにボランティアとして活動していました。
生物に現役医師の講師もいましたね。
2015年には10,000本以上の動画が投稿されており、約5万人が視聴していました。
東大に合格できる親の年収は平均1000万円以上。裕福な家庭でなければ東大に行けないという連鎖が続き貧富の差が固定されることに怒った東大の学生が作ったのが『manavee』だ。塾や予備校に行けなくても自分たちがボランティアでyoutubeで指導すればいい。東大ブランドを利用して儲けるという発想がない
— Manuel Velazquez (@Yacopi) 2019年2月8日
『manavee』を作った学生の動機は、自分は母子家庭で貧しかったけれども一生懸命勉強して東大に入学できた。機会均等のために、ボランティアで、貧しくても優秀な学生が塾や予備校に通わなくても自分の能力を開拓しチャレンジしてもらいたかったからだ、という。本当に素晴らしい連中だ!誇りに思う。
— Manuel Velazquez (@Yacopi) 2019年2月8日
東大は他大学に比べ既得権の宝庫だ。でも、内部から既得権を潰そうとする”馬鹿”な人間もいる。東大生の無料ネット学習塾 『manavee』が素晴らしい。自分は学生時代、東大というブランドを利用して家庭教師で稼ぎまくった。しかし、彼らは、この国の受験体制を根本から壊したいと『manavee』を作った。
— Manuel Velazquez (@Yacopi) 2019年2月8日
現在でも残っている動画はあります。
可愛い講師が多かったイメージですw
当時の思い出としては可愛い講師のコメント欄は荒れていましたねw
※現在はコメントできないようになっています。
この人は離散の超有名な方ですねw
評判は?
「正直授業のクオリティが低かった。」っていうのが本音でした。
やっぱり予備校講師や塾講師はプロです。
テキストからカリキュラムや授業の板書や声のトーンまで、プロ意識を持って完璧にこなしているのです。
やはりボランティアでやっている大学生には厳しかったです。
板書が間違えていたり、内容が完結していないものが多かったです。
manaveeとか言う受験生向けの無料動画サイトをいくつか見た。主に大学生が講師なんだが,昔の予備校の澱が集まってるみたいだ。無料だからクオリティが犠牲になるのは仕方ないとして,小学校で習う程度の漢字に誤字があったり,内容としてウソを教えるのはいかんだろう。
— ☆★☆朝霞ヤストシ☆★☆ (@asakayasutoshi) 2013年5月18日
あと,教科書にあることを淡々と普通に説明しているものも少なくない。このサイトにニーズがあるならば,いかに高校で普通のことを普通に教えられていないということあらわれなのだろう。
— ☆★☆朝霞ヤストシ☆★☆ (@asakayasutoshi) 2013年5月18日
教科書に書いていることそのまま言うだけの高校教師は結構いますw
ずいぶんマナビーをdisってしまったが、コンセプトは本当に素晴らしいだけに、もったいないと思うがゆえのツイートなのでご容赦を。マナビースタッフのフォロワーさんもいるのでw
— 鈴木悠介 (@yuusuke_suzuki) 2013年5月18日
本当に無料で授業してくれているmanaveeの人を見ると泣きたくなる
— たくなみ (@takurououen) 2015年3月14日
マナビーのこの本が出版されたのが2014/4/25 で、2017/3/31には閉鎖ですから、この業界は参入しやすいけれど競争が過激なんだと思っています。マナビー撤退の理由はよくわからないのですが…。 pic.twitter.com/nlYHZk5OPJ
— 橋爪健作 (@hashizume_chem) 2017年3月12日
なぜ終わってしまったのか?
なぜ終わってしまったのかはよくわかりません。
一応公式で理由を述べていますがよくわかりません。
その理由の一つに著作権関係があったようです。
ボランティアで講師をして貰っていたので、著作権は講師が持っていました。
しかし、講師をしていた大学生の就活が始まり、就活でマイナスになると考え動画を削除することがあったようです。
(自己アピールになりそうですが)
こちらの生物を担当していた「とらますく氏」のブログによると大きな理由は「人がいなくなった」からだそうです。
ちなみにですが、その「とらますく氏」は新しくMANAVIEというサービスを作りました。
こちらの記事で解説しました。
追記:2021年5月に閉鎖
目標は叶ったのか?
manaveeが目標とする「地理的・経済的な教育格差の是正」は達成できたのでしょうか?
これは出来たと断言できます。
現在スタディサプリをはじめとする格安の動画講義が多々あります。
しかも月2178円とお値打ち価格です。
リクルートという大企業が莫大な資本を使って優秀なプロの講師に依頼して、低価格でどこでも誰でも講義を見られる仕組みを作りました。
私はリクルートの人間ではないので、わかりませんが、おそらくスタディサプリを導入する背景にはmanaveeの存在があったからではないかと考えられます。
この状況は「地理的・経済的な教育格差の是正」は達成されたと言えるでしょう。
まとめ
私が高校生の時スタディサプリはまだありませんでした。
正確にはありましたが、まだ動画講義はなく、過去問しか閲覧できませんでした。
しかし、manaveeがあり参考書で理解できない箇所はmanaveeを見て理解していました。
非常にmanaveeにはお世話になりました。
そして大学生になり、実際にmanaveeの講師の人にたまたまお会いすることもありました。
私が「(manavee)見てましたよ」って言ったら凄く嬉しそうでしたw
そんなmanaveeが終わってしまったのは寂しいですが仕方ないでしょう。
YOU TUBEにボランティアの講師が動画授業をアップしているだけの事業が長続きするわけないでしょう。
本人はサイトでいろいろ反省点があったと述べています。
- 財団法人ではなくNPO法人にしてしまった
- 補助金の問題
等挙げています。
いくらこれが解決できても、大手のリクルートがスタディサプリ を作った以上オワコンだったのでしょう。
月額2178円で教えているのはプロの予備校講師ですからね。
余談ですが、もう勉強するシステムは出来上がっています。
あとは勉強する場所です。
都会には有料自習室が普及していますが、田舎にはまだまだありません。
これからは有料自習室の促進をするべきなのではないでしょうか。
ですが、花房さんの思いは現在も繋がっています。
それがMANAVIEです。
ちゃんと企業が間に入っていてビジネスとして成り立たせています。
追記:2021年5月に閉鎖
やはり厳しかったのですね。
追記:
なんと花房さんが全国どこでも誰でも有料自習室をご自宅で作れるアプリをリリースされました。
監視アプリです。こちらの記事で詳しく解説しました。
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