今回は国家公務員である省庁の仕事についてまとめてみました。
またさらに大きな枠組みである公務員の種類についてはこちらの記事で解説しました。
目次
どんな省庁があるの?
ざっと挙げるとこんな感じです。詳しい仕事内容は後で簡単に解説します。
- 内閣府
- 総務省
- 法務省
- 外務省
- 財務省
- 文部科学省
- 厚生労働省
- 農林水産省
- 経済産業省
- 国土交通省
- 環境省
- 防衛省
- 人事院
- 会計検査院
内閣府
国のめちゃくちゃ大事な政策を扱う機関とでも思ってください。
Wikiではこのように固い言葉で説明されています。
内閣の重要政策に関する内閣の事務を助けることを任務としており、
同任務を遂行するにあたり内閣官房を助けるものとされている
さらに内閣府はいくつかの部局に分かれます。
宮内庁・公正取引委員会・警察庁・金融庁・消費者庁のみ解説します。
宮内庁
天皇関係を扱う機関だと思ってください。
また皇室専門の警備に当たる皇宮護衛官という専門職もあります。
公正取引委員会
企業が独占をさせないための機関だと思ってください。
私たちは競争をすることによって、より良いものができます。
ただ放っておくと独占状態となり良いものができなくなってしまいます。
だから公正取引委員会が必要なのです。
警察庁
警察署の親分とでも思ってください。全国の警察を指揮・監督します。
総合職として採用後は、採用後は警察大学校でみっちり鍛えられて警察庁で勤務します。
一般職の場合は警察学校で研修を受けて警察庁で勤務します。
金融庁
世の中のお金の流れを扱う機関と思ってください。
採用後は、他省庁や民間企業、国際機関への海外赴任等の出向も多いそうです。
消費者庁
消費者の味方をする機関とでも思ってください。
悪徳な表示とか販売方法があればぶちぎれます。
公安委員会
警察を管理する機関です。
一番身近な例だと、車の免許を発行しています。
道路標識・道路標示・信号機の設置もしています。
あとは、風俗営業の許可の権限も持っています。
総務省
総務省はいろいろなものを合わせた機関です。だから総務と言います。
ざっとあげるとこんな感じです。
- 行政運営の改善(行政管理局、行政評価局)
- 統計(国勢調査など)
- 地方行財政(自治行政局、自治財政局、自治税務局)
- 選挙
- 消防防災(消防庁)
- 情報通信(テレビやラジオ、新聞やネットなど)
- 郵政行政
法務省
悪い人を更生させたり、土地や会社の登記をする機関とでも思ってください。
まあざっくりいうと法に関係にある仕事をしています。
ちなみに、登記とは「私が持っていますよ」と証明することだと思ってください。
さらにいくつかの部門にわかれます。
今回は検察庁・矯正局・法務局・入国管理局・公安調査庁のみ解説します。
あと、専門職員の法務省専門職員(人間科学)も紹介します。
検察庁
犯罪の捜査、刑事事件の公訴提起などをする機関です。
矯正局
刑務所や少年院などの指導や監督をする機関です。
法務局
一般職では法務省の中でここが一番募集多いです。
行ったことある方はほとんどいないと思いますが、皆さんの周りにもあるでしょう。
土地や会社の登記をする機関です。
あと、人権相談も行っています。
入国管理局
日本にやってくる外国人を調査する機関です。
法律に違反した外国人を強制退去する事務を行います。
公安調査庁
無差別大量殺人を行った団体を調査したり、処分する事務を行う機関です。
法務省専門職員(人間科学)
法務教官・矯正心理専門職・保護観察官を合わせています。
法務教官は非行少年の行動観察や生活指導をします。
矯正心理専門職は非行少年の鑑別などを行います。
保護観察官は非行少年に、通常の社会生活を送らせながら,円滑な社会復帰のために指導・監督を行います。
外務省
外国と関わる機関です。
もちろんここで働こうと思ったら英語を始めとする外国語ができないといけません。
また、入省後は2~3年後は語学研修があります。
もちろんですが、海外の大使館に転勤もあります。
あと、専門職で外務省専門職員があります。
またもちろんですが海外勤務あります。
海外勤務の場合は手当が付くので給料が高くなります。
語学力が活かせるのでかなり人気があり競争率も高いです。
採用後は語学の指定がありその言語を一生やります。
その言語は英語とは限りません(英語は一番人気)
財務省
ざっくり言いますと、経済政策を行う機関です。
具体的には、予算を決めたり、税制、関税、国債、為替などを管理する機関です。
あと、お金を作って管理する造幣局は財務省管轄です。
ちなみに、国家総合職で採用されたら、2年間本省で経験を積み、
1年間地方の国税局で国税調査官を経験します。
4年目から6年間の間はほぼ全ての職員が海外の大学院で留学するようです。
ただ激務過ぎて辞める方も多いです。
ここでは財務局と税関のみ解説します。
また、専門職員と採用される財務専門官と国税専門官もご紹介します。
財務局
地方に10あります。
地方における財務省の業務を総合的に行う機関です。
税関
空港等で銃や薬物など違法な物品の密輸を取り締まる監視業務
一定額に達した土産物に課される税の徴収業務を併せて実施しています。
海外旅行したことある人は見たことあるでしょう。
映画とかで麻薬探知犬連れているあの人達です。
財務専門官
元々は国家一般職として採用されていましたが、超大人気なので専門職となりました。
基本的には財務局で勤務しますが、まれに本省に出向もあります。(本省は超激務)
銀行や証券会社など金融機関に顔が利くので人気があります。
また財務専門官の詳しい仕事内容や試験内容についてはこちらの記事で解説しました。
国税専門官
国税専門官は国税局や税務署で勤務します。
主な仕事は税務調査です。
納税をしていなかったり過少申告している個人や会社に立ち入って調査をするのがメインです。
まあかなり激務ですが、他の公務員と比較して給料は若干高いです。
また、ある一定年数働けば税理士の資格も得られます。
国税専門官についての仕事内容や種類や試験内容等はこちらで詳しく解説しました。
文部科学省
教育・学術・文化・スポーツを扱う機関です。
また、科学技術に関しても扱っています。
スポーツ庁
2015年10月1日に設置されました。割と最近です。
名称の通りスポーツの振興その他のスポーツに関する施策の総合的な推進を図ることを任務です。
文化庁
主な任務は以下の通りです。
- 芸術創作活動の振興
- 文化財の保護
- 著作権の保護
- 国語の改善・普及・施策
- 国際文化交流の振興
- 宗教に関する事務
厚生労働省
厚生労働省は国民生活に関することを扱っています。
具体的には以下の通りです。
- 健康(医政局、健康局)
- 医療(医薬食品局)
- 子ども、子育て(雇用均等・児童家庭局)
- 福祉(社会・援護局、老健局)
- 労働(労働基準局、職業安定局、職業能力開発局)
- 年金(保険局、年金局)
あと検疫所も厚生労働省の管轄です。
また専門職として食品衛生監査員と労働基準監査官があります。
簡単に解説します。
食品衛生監査員
食品衛生監査員は検疫所で輸入食品の監視や病原菌の検査をします。
あと検疫所は小樽から那覇まで全国にあるので転勤は全国規模です。
技術職なので理系大学卒でないとなれません。
具体的には薬学、畜産学、水産学、農芸化学卒の方です。
ちなみに、こちらの記事で水産系の大学まとめましたのでよかったらどうぞ。
労働基準監査官
労働基準監査官は主に労働局や労働基準監査署で勤務します。
よくブラックなバイトとかあったら、「労基に通報すればいい」とか言いますがあそこです。
なので、労働法に違反している違反者を逮捕したりもします。
また、労働基準監査官は文系の仕事のイメージがありますが、理系区分での採用もあります。
理系区分は倍率が低いためかなり穴場です。
また、労働基準監査官の仕事内容や試験内容についてはこちらの記事で詳しく解説しました。
農林水産省
農林水産業や食品産業の振興、国土・自然環境の保全などをしている機関です。
林野庁
主に森林についれ扱います。
国土や生物多様性の保全を扱います。
またバイオマス関係についても扱っています。
水産庁
名称の通り漁業を扱います。
経済産業省
経済産業省では以下のことを扱います。
- 産業(中小企業庁、製造産業局
- 貿易(通称政策局)
- 特許(特許庁)
- 資源やエネルギー(資源エネルギー庁)
ここでは経済産業局と特許庁のみ解説します。
経済産業局
8つ地方にあります。主に一般職だと経済産業局での採用が多い印象です。
中小企業対策、消費者相談、エネルギー対策、各種届出の受理などを行っています。
特許庁
特許庁は特許や商標に関する事務を行っています。
ちなみに、7年特許庁で勤務すれば弁理士の資格を得ることができます。
国土交通省
イメージ通り道路やトンネルの建設や保全を行っています。
また、住宅、都市、ダムや鉄道、自動車、航空、港に関しても扱っています。
また、いくつかの部門にわかれます。
ここでは、観光庁、気象庁、海上保安庁、国土地理院、整備局、運輸局のみ解説します。
観光庁
観光地の形成、国際観光の振興を行う機関です。
気象庁
天気予報が一番有名です。
あとは、宇宙や地震も扱っています。
気象庁の一般職の職員は気象大学校からでもなれますが、超難易度高いです。
医学部と同じくらいの難易度だと思ってください。
海上保安庁
海上の安全及び治安の確保を図ることを任務としている警察機関です。
国土地理院
地図を作っています。後は防災に関することも行っています。
整備局
一般職で割と採用数が多いイメージです。
地方で道路、河川、ダム、砂防、港湾、公園、空港の建設及び維持管理を主にしています。
さらに、建設業や不動産業(宅地建物取引業)の許認可に関する業務や指導監督業務、
建設関連の資格の取得に関わることもしています。
運輸局
一般職で割と採用数が多いイメージです。
地方で交通運輸・観光行政をしています。
具体例は以下の通りです。
- 公共交通機関の利便性向上・維持
- 自動車の登録・検査
- 輸送の安全対策
- 交通バリアフリー
- 外国船の検査
環境省
名称の通り環境について扱っています。
具体的には以下の通りです。
- 地球環境保全
- 公害の防止
- 自然環境の保護・整備
- 原子力の研究・安全の確保
採用後は海外勤務もあるようです。
外国への留学も最近は多いそうです。
防衛省
日本の平和と独立を守り、国の安全を保つことを目的としています。
陸上自衛隊、海上自衛隊及び航空自衛隊を管理しています。
また防衛大学校に入学し卒業すると国家総合職として超エリートの道を歩けます。
ただし、寮がめちゃくちゃ厳しいので退学率は結構高いです。
詳しくは大学校の記事をご覧ください。
また、専門職として防衛省専門職もあります。
仕事は語学がメインです。
語学を使って外交するのが仕事です。
試験区分は「語学」と「国際関係」があります。
「国際関係」での採用者は主に情報本部で勤務します。
「語学」での採用者は自衛隊の語学教育や海外資料の翻訳をします。
人事院
国家公務員の人事行政をしています。
給与や勤務等の基準も人事院が定めています。
会計検査院
ざっくり説明すると財務省が作った予算が適切かチェックするところです。
またちゃんと予算が使われているかどうかもチェックします。
またこちらの記事もご覧ください。
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